人生をよりよく生きるために、アンチエイジング大研究

太極拳の魅力

太極拳の魅力
　太極拳の動作を始めてみた人は、ゆっくりとした動作のため、踊りのようだと思うだろう。
だが、太極拳は踊りではない。
名前の通り武術である。
武術ではあるが、武術としての意味合いは、はっきりと言って薄いと言わざるを得ない。
ただ相手を倒すだけなら、外家拳と呼ばれる少林拳や空手などのほうが圧倒的に有利だ。

　内家拳と呼ばれる太極拳の目的は武術としての目的を含めながらも、更に大きな意味をもっているところが「太極拳」 の「太極拳」と呼ばれる所以であると私は思う。

　太極とは中国哲学において，すべての物の実在を規定する唯一の根元をいう。
すべての物の陰陽が変化する根元とし，これを太極と名づけた。
宋の周敦頤が『太極図』『太極図説』を著わし，また朱子が「無極にして太極は理である」と規定するにいたって，太極は宇宙または個々の物の本体，つまり存在ならびに主体の唯一の真理であるという重要な概念となった。

　私の師匠である友正老師は太極拳は「化拳」だと言う。
押すと見せて引き、引くと見せて横へかわす。
とらえどころのない動きに、飛ばされるのはいつも私だ。
単に勝ち負けではない武術を超えた根の深いものに魅力を感じて、私は太極拳を楽しんでいる。

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